ワーナーホームは、新生児医療の発達により、超未熟児や疾病をもつ子どもが助けられるようになった反面、医療的ケア児が増加していると話す。一方、急増する医療的ケア児を支える体制づくりは追い付いていないのが現状だという。
さらに子どもたちはやがて成長し、学校を卒業した後の仕事や居場所が必要となるが、医療的ケアのある人々が通い、働ける場所が少ないのが現状だ。
「すくすくファーム」は、「医療的ケアが必要な人が活き活きと働ける場所を作りたい。そして、このコミュニティを通して地域の人たちと交流することで、自らが安心して暮らせる未来を創っていきたい」そんな想いから始まった。
「すくすくファーム」について
「すくすくファーム」は、コンポストを利用した、環境に配慮している循環型農園。
運営やコンポスト販売は、重い障害がある人の新しい仕事になったり、地域住民の人たちと育てた野菜は「すくすくハウス」併設のカフェ「Sandwich Café PAISIBLE 高田店」に並ぶ予定だ。
上図は、「すくすくファーム」の完成予想図。
こちらがLFCコンポスト。子ども達は、コンポストを利用して農作物を育てていく。
重い障害のある人と共に目指す未来
「すくすくファーム」では、重い障害を持つ人々が畑の管理を仕事として担う。
ワーナーホームは、彼らが働く姿を通じて、社会の一員として一緒に地域を創っていく一員となることを目指している。
同団体は、2026年までに、コンポストを使用して堆肥を作り「すくすくファーム」に参加する地域のメンバー200名を目指し、ここで働く障害者と地域住民がつながる場を作りたいとの考えだ。
さらに、地域の家庭の生ごみを堆肥として活用することで、月に2.4トンの生ごみ削減を目指している。
「すくすくハウス」統括施設長・大久保夏樹氏は、それぞれの個性や力を持ち寄って、カラフルで持続可能な未来を一緒に描いていきたいとし、「すくすくファーム」から始まる未来を創る仲間になってほしいとメッセージを寄せた。