さらにこうある。

〈今私にできることは、彼(息子)に誇れる人間になれるよう全力を尽くし、日中相互理解に微力ながら貢献し続けることだけです。これは最愛の息子への償いでもあり、犯人への復讐でもあります〉

 息子を殺した犯人の動機が、日中関係を壊すことだったとしたら、息子の死の悲しみを乗り越え、よりよい日中関係を築いていくことが、犯人への復讐だというのである。

 これがもし、息子を無残に奪われた父親が書いたものだとすれば、彼の日中に対する思いは誰よりも強いのであろう。涙もろい私は、これを読みながら泣いた。

 こういう人が日中の懸け橋としていてくれたら、無能な政治家や役人が何万にいるよりも、日中関係はもっとより良いものになっていくに違いない。

 10歳の子どもが無残に殺されたことを絶対許すわけにはいかない。中国側も、真摯にこのことと向き合い、習近平は彼の墓に花を手向けるべきである。(文中一部敬称略)

 今週はポストもおとなしめ。夏の暑さ疲れかな?