メタバースの実証実験「17Campus」を運営するOH26は、北海道石狩郡で自然栽培による米作りを行う「桧山農場」を中心とする「メタバース×農業プロジェクト」と共同で、自然栽培と微生物の世界を紹介する新しいバーチャルワールド「桧山農場 自然栽培と微生物の楽園」をオープンする。

微生物の働きにより、持続可能な稲作が可能に

自然栽培による米作りでは、化学肥料や農薬、有機肥料や堆肥をも使用せず、土壌中の微生物の力を最大限に活用。健康な土壌1グラム当たりに含まれる微生物の数は約10億個にも達し、これらの微生物が土壌の健康を維持し、作物の成長を促進する重要な役割を果たしている。

例えば、菌根菌のような共生菌は植物の根の範囲を2倍にも拡大し、リン酸吸収量を2~4倍に増加させる働きもあるそう。窒素固定細菌は、大気中の窒素を植物が吸収できる形に変え、稲の生育に必要な栄養素を供給している。

これらの微生物の働きにより、持続可能な稲作が可能となるそうだ。

「桧山農場 自然栽培と微生物の楽園」について

微生物ギャラリーイメージ

今回、農業従事者の高齢化が進む中、若者の新しい農業への関心が高まっている潮流を捉え、バーチャルワールド「桧山農場 自然栽培と微生物の楽園」がオープン!最新のバーチャル技術を駆使し、通常では目にすることのできない土壌微生物の世界が体験型ゲームになる。

楽しみながら学べる新しい形の食育ツールとしての活用を目指す、バーチャルワールド「桧山農場 自然栽培と微生物の楽園」では、消費者に自然栽培の価値を理解してもらうとともに、持続可能な農業と食の未来について考えるきっかけを提供。

現在、日本の有機農業の実施面積は全耕地面積の約0.5%に留まっており、さらに厳格な基準を持つ自然栽培の割合はそれ以下と推測されている。しかし若年層の間では、有機農業への関心が高まっており、農林水産省の調査によると、就農希望者の約3割が有機農業による就農を希望しているとされている。