「告発文書には県信用保証協会関連の疑惑もあったため本件における利害関係者であり、中立性に疑義がある」(県OB)

 文春は藤原への相談内容を記した文書を入手した。そこには、今年4月以降、2880分間にわたり「誹謗中傷等を含む文書の対応」という名目で相談して、相談料52万8千円を「公費」で支出したことが書かれているそうだ。

 相談自体が「公益通報」ではなく「誹謗中傷」という前提で行われていたと読めるという。

 少し前にも鹿児島県警が内部告発者を洗い出すため、ネットメディアにガサをかけ、証拠を掴んでその人間を逮捕するという言語道断なことをやっていたことが、当然ながら世の批判を浴びた。公益通報というのは法律で守られているにもかかわらず、警察や権力者たちに勝手に踏みにじられている。

 これでは公益通報というのが名前だけになってしまう。ふざけるなである。

 誰か教えてくれないか、斎藤という男がなぜ辞めないのかを。

 今週の最後の記事は、やはり総裁選についてである。まだ締め切りには間があるが、先ほども紹介したように、小泉進次郎が勝つという前提で物事が運んでいるようだ。

 そんなバカなと、私は思う。他にも立派な人がとはいえないが、だからといって小泉進次郎が最適なわけがない。

 小泉進次郎については文春が、彼は憲法改正、それも九条二項を改正すべきだと文藝春秋(2019年9月号)で発言しているが、

「具体的にどう変えるかという主張が全く出てこない。九条の建付けをきちんと理解しているかすら疑問です」(自民党関係者)

 財政では積極財政を打ち出しているようだが、

「小泉氏には定見がないように感じます。木原氏(木原誠二前官房副長官=筆者注)や村井氏(村井英樹官房副長官=筆者注)といった財務省出身者は財政規律派。そのなかでどこまで積極財政に持っていけるか。どっちつかずで進めると岸田政権と同じ道を辿ることになる」(上武大学田中秀臣教授)