ようやく入れた忍者村は、ベニヤや足場を駆使して手作りされた巨大迷路。
参加者は水鉄砲を片手に、襲い来る忍者(三重県の高校生や大学生のひのきしん)を撃ったり、設置されている自動噴射機から繰り出される水を浴びてびしょ濡れになったり。子どもたちは大興奮で、女子大生ひのきしんの顔面をケタケタ笑いながら撃ちまくります。あれ絶対ムカつくよ。でもキレるそぶりは一切見せません。
天理教、若手の真骨頂「こどもミュージカル劇場」が鳥肌モノ!
こうした若手ひのきしんたちの底力は、こんなものではありませんでした。次に向かった「こどもミュージカル劇場」が、その真骨頂でした。
運営は京都の天理教信者たちで、題目は「現代版・あかずきんちゃん」でした。うたのおねえさん的女の子が前座トークを回し、はじまりはじまり〜! と、室内が暗くなるとともに、上質な管弦楽で会場がゆらめきます。演奏主は天理高校弦楽部のみなさん。これが鳥肌モノなんです。
「全国大会常連だからね、そりゃあうまいよね」
義兄が誇らしげに耳打ちします。なんとぜいたくな空間。ミュージカルも、みんな俳優志望なのかと思うほど達者で、学校や仕事の合間を縫って相当練習した甲斐が発揮されています。部活でやってる高校生はまあわかるとして、大学生や社会人になってまでやり遂げるモチベーションは、一体どこにあるのでしょうか。
天理教の集客力は、GLAY超え!?
会場を出ると、いつの間にか空は西日。ここでオリエンテーリングは終了となりますが、本番はこれから。夜は、参加者やスタッフなど総勢何万人が本部参道(のような場所)で見物するパレードが行われるのです。パレード時間前に続々とひとが集まるその規模は、目視で明治神宮花火大会並みでしょうか。
夜、いよいよパレード開始、の前に、おつとめの時間です。シーンと静まり返ったかと思うと、あの歌が低く響きます。あかりは灯篭の灯りだけ、といったほの暗さのなか、荘厳に響き渡る何万人もの天理教信者たちの神への祈りは、信者ではない近所の子どもたちの目にはどう映っているのでしょうか。