3. 老老介護はキケン

久しぶりに実家に帰ったら、父親が母親に激怒していた、なんて場面に出くわすと胸が締め付けられるような気持になりますが、実は母親が認知症になっていたため、ということもあります。今まで母親が普通にできていたことができなくなっていて、「なんでそんなこともできないのか」と、父親が母親に向かって怒っていたり、逆に父親がわけもなく怒ったりするタイプの認知症を発症しているケースなどもあります。

このような「老老介護」は共倒れになってしまうこともあります。両親と離れて暮らしていても定期的に電話連絡する、こまめに顔を見に行くなどして早期発見できるようにしておきましょう。

4. 施設に入居してもらってもいい

親が認知症になっても、できるだけ自分たちで介護したい、他人には任せたくないと思う家族は多いです。ただ、実際に介護をするとなると仕事を辞めたり、自分の家族を犠牲にしたりすることにもなりかねません。

現在、認知症の人を受け入れる評判の良い施設は順番待ちの状態で、すぐに入れるところはかなり少ないといわれています。認知症が軽いうちに、通所やショートステイの施設を利用しながら、いくつかの入居施設の資料を取り寄せて見学をするなど、なるべく親の好みに合いそうなところをピックアップしておくことも大切です。

認知症になっても感情は残っている

認知症になっても、楽しい、嬉しい、美味しい、これはイヤ、といった気持ちは残ります。何が何でも自分で、と背負い込んで結局双方がきつくなってどうにもならなくなる前に対策し、できるだけ本人の希望に沿った施設に入居を考えるのも、お互いにとって幸せでいられる選択です。

今は地域包括センタ―でも親身になって相談に乗ってくれますので無理をして自分が最後まで全部面倒を見ようとは考えず、できるところまでやったらあとは専門家に任せることもお互いのためだと思ってください。

文・矢澤理惠(ファイナンシャル・プランナー)

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