ウォーレン・バフェット--誠実さ・理解力・やる気

「オマハの賢人」バフェット氏は、偉大な投資家である上に、類まれなビジネスセンスとマネジャーとしての才能に恵まれている。

バフェット氏が従業員に求めるのは「誠実さ・理解力・やる気」。1998年、カリフォルニア大学でMBA在籍生を相手に講演した際、この3つの要素が非常に重要であると説いた。

この時バフェット氏は、生徒にあるゲームを持ちかけ 。生徒はバフェット氏に雇われたという想定で、24時間以内にクラスメートの1人を選ぶ。選んだクラスメートの将来の所得から、10%を生涯受け取ることができる。つまり、将来的に最も稼ぎが大きい出世しそうな人物を推測し、クラスから1人だけ選出するというゲームだ。

実際にゲームが行われたわけではなく、生徒に頭の中で想像する機会を与える意図の提案だったが、バフェット氏は選出の基準が「クラスで最も成績がいいという理由にはならないだろう」と述べた。また成績が悪いなどの理由で、その生徒が将来出世しないとも言い切れないとし、「出世しないのは、組織の中で自分の個性をアピールしきれなかった人」と付け加えた。

同氏率いるバークシャー・ハサウェイは、前述した3つの要素で 雇用を決めるそうだ。「自分の本質を変えることは難しいが、考え方や行動を変えることは可能だ」という言葉がポジティブな力を与えてくれる(ビジネス・インサイダー2017年1月4日付記事 )。

イーロン・マスク--ポジティブ思考、一緒に働きやすい人格

TeslaやSpace XのCEOとして精力的に活動するマスク氏は、「従業員の職場における態度」を重視する。

ビジネス・インサイダー2013年1月16日の記事によると、マスク氏は当時500人在籍していたSpaceXの全従業員を自ら面接したという。従業員に求める要素は役割によって異なる。例えば、ハードウェアを組み立てる職に、優れた分析能力は必ずしも必要ない。

しかしどんな役割に雇用するにしても、「ポジティブ思考の持ち主か」「一緒に働きやすい人格か」は考慮するそうだ。

Space Xは厳格に「いやなやつはいらない」を企業理念に掲げており、社内の風紀を乱す従業員は警告を受けた後、改善が見られなければ解雇される。

ビジネスの能力から職場環境作りまで、マルチな能力を発揮できる人物は、上司からだけではなく仕事仲間や取引先からも一目を置かれる。「これほど頑張っているのに仕事を評価してもらえない」と不満を口にする前に、自分に改善すべき点がないか、一度見直してみてはどうだろう。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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