倉田 家事もね、今この人の分担って、ゴミ捨てと皿洗いと洗濯なんだけど、やっぱり病気でやれなくなってきてるんです。それでも、私のいないときに洗濯物が干してあったりするから、がんばってくれてるなってうれしくなりますね。

叶井 それは、やらなきゃだから。

倉田 でも体がすごくつらくて、体重が減って寒がりにもなってるから、ちょっと外に出るのもつらいんです。洗濯物を干すとか、ゴミを捨てに行くとか、それくらいの距離と時間でもしんどくなってる。結局、体力と精神力が同時に落ちていくんだなっていうのは、真横で見てて思いますね。皿洗いをしないとか、元気な頃は絶対になかったけど、今はなかなかできないし。

叶井 家事は全然めんどくさくないけどね。夜になるとボーっとしちゃうから。

倉田 まったくめんどくさがらない。楽しいとか楽しくないとかの判断があるはずなのに、やらなきゃいけないことに関しては、そういうモードじゃないもので動いてますよね。何かの世話をする、ゴミ捨てをする、そういうのは楽しいとか楽しくないっていうのと、まったく関係なくやるから、そこで思考と行動の回線を切れるのがすごいと思う。本当に何も考えてないから。普通、掃除が終わったら気持ちいいとか、清々しいとか、あるじゃないですか。

叶井 ないよ。家事がめんどくさいって、どういうこと?

倉田 普通はめんどくさいよ。私は回線切れないもん。やっぱり、何回繰り返したってめんどくさいし、楽しくない。そこを、何も考えてないのがすごい。

叶井 コップとか皿とかがシンクにあると、嫌じゃない? 誰もいなくて、風呂場を1週間掃除してないと気付いたとき、オレはショックを受ける。自己満足なんだよ、別に気持ちよくも清々しくもないけど、「片付いた」という自己満足。

倉田 だから、大した動機じゃないよね。楽しくもないのに、めんどくさくも嫌でもない。

叶井 だからルーティンだよ、毎日の。あんた知らないだろうけど、オレ今でも風呂の掃除も週2回やってるからね。