倉田 私がこの人すごいなって思ってるのは、めんどくさがらないし、それで機嫌が悪くなったりしないんですよ。いつまでも泣きやまない、ホント勘弁してよ、みたいな気持ちがまったくない。泣きやまないのは仕方がない、全部そのスタンスなんです。

叶井 普通はそんなに嫌がらないんじゃない?

倉田 いやいや、そんなことない。

叶井は、めんどくさがらない男’

倉田 昔、ヤドカリを飼ってたことがあるでしょ。

叶井 飼ってたね。子どもが飼いたがって。すぐ飽きちゃったよね。

倉田 そう、それでこの人、興味もないのにずっと世話してたんです。興味ないことがめんどくさくないっていう、すごく珍しい人なの。

叶井 エンタメの要素がひとつ増えたんだって。

倉田 だって、ヤドカリ興味なかったじゃん。普段見てかわいがるわけでもないし、名前も付けてない。でも水槽の掃除はマメにやるし、1~2年は生きたよね。天寿を全うできましたからね。死んだときは悲しかったの?

叶井 いや、全然。

倉田 そう、かわいがってるわけじゃないんですよ、でも、めんどくさがらずにやる。ヤドカリも埋めに行きましたからね。私は「生ゴミでいいんじゃない?」って言ったんですけど。

叶井 深く考えてないよね。今考えりゃゴミでも良かったんだけど、当時はゴミじゃないんだろうなって思ったような気がする。