◆何があっても、自己否定しない
自分の分身のように寄り添っていたスマホから一時でも離れると、禁断症状が出るのも頷けます。スマホから意識を逸らす方法として、「運動、映画鑑賞、体操、読書」などをあらかじめ準備しておくのを、ジイさんはおススメしています。
一度や二度、禁を破ってしまうかもしれません。でも「自分を否定しないでほしい」とジイさんは断言します。「なまけぐせ」から脱却するために、「依存症よりももっと危険な自己否定」を覚えておいてください。
世界でひとりしかいない自分を自分で否定してしまったら、人生がそのまま罪悪感で満たされてしまうではありませんか。できなかった自分を黒く塗りつぶすのではなく、できた自分に光をあてる。そんな風に1日を積み重ねてみませんか。いつしかきっと「なまけぐせ」から「すぐやる人」にシフトチェンジしているはずです。
<文/森美樹>
【森美樹】
1970年生まれ。少女小説を7冊刊行したのち休筆。2013年、「朝凪」(改題「まばたきがスイッチ」)で第12回「R-18文学賞」読者賞受賞。同作を含む『主婦病』(新潮社)、『母親病』(新潮社)、『神様たち』(光文社)を上梓。Twitter:@morimikixxx