■誰の人生だ、誰の人生だ
クライマックス、海辺でじゃれる夏くんと海ちゃんのバックに、主題歌であるback numberの「新しい恋人達に」が流れます。波音に交じって「誰の人生だ、誰の人生だ、誰の人生だ」という歌詞がリフレインされます。
何年か前、当時極貧だったお笑いコンビ・空気階段の鈴木もぐらが『ボクらの時代』(フジテレビ系)に出たときに話していて、印象に残っていることがあります。
もぐらは自分の子どもが産まれたとき、自分が人生の主役じゃなくなったことを実感したと言うんですね。今後の自分はもうずっと脇役で、主役はこの子どもなんだ。この子のための人生になった。そう思ったんだそうです。
その子どもが産まれた後、もぐらは『キングオブコント』(TBS系)で優勝して売れっ子になって、数年後に離婚することになるんですから、ホントに誰が誰の人生なんでしょう。
このドラマ、基本的には「ひえー」「うひょー」なんて言いながらずっとひとりでニヤニヤ見てますけど、もし夏くんに「なんで平気な顔で見てんの?」なんてあの目で問われてしまったら、海ちゃんみたいに泣いちゃうかもしれません。怖。
(文=どらまっ子AKIちゃん)