「毎月分配型」を配当のように感じてしまう

その名の通り、毎月分配金を受け取ることができる投資信託のことです。

「毎月配当金をもらえる」「不労所得になる」といった“お小遣い感覚”で投資をしてしまう方も少なくありませんが、分配金は利息のようなものではなく、投資信託を購入するために投資したお金の中から出されるため、分配金を出せば出すほど投資信託の資産は減っていき基準価額が下がってしまいます。また、毎月分配するために決算をおこなうため、手間がかかり、売買手数料や信託報酬などの手数料が高くなります。

「人気ランキング」を見て購入する

投資経験がなく、何を買ったら良いかわからないときに、ほかの人はどんな投資信託を買っているのだろう?と人気ランキングを参考にすることがあると思います。そこで見た「人気ランキング1位!」はとても魅力的で儲かりそうな感じがします。

しかし、ランキングの上位に入っている投資信託は、上記でお話ししたように証券会社や金融機関が積極的に売っているため、販売額ランキングの上位に入りやすくなっている可能性も高いです。

また、「毎月分配型」は、毎月お金がもらえることへの安心感から上位にランキングされやすいですが、購入した人が分配金の仕組みをよく理解していないことが多くあります。

「売れている=自分に合っている」ではありません。ランキングを過信することはやめましょう。

初心者が投資信託を選ぶときに気を付けたいこと

(写真=PIXTA)

投資信託を選ぶ時に気をつけていただきたいのはまず「手数料」です。

投資信託は購入時(販売手数料)、保有時(信託報酬)、解約時(信託財産留保額)にそれぞれ手数料がかかります。

1.購入時の手数料(販売手数料)とは?

購入手数料(販売手数料)とは、投資信託を購入する際に、販売会社に支払う手数料のことです。購入手数料(販売手数料)は証券会社や投資信託によって異なります。

一般的には店舗を持つ証券会社よりネット証券の方が手数料は安い傾向にあります。また、最近では、ノーロード投資信託とよばれ購入手数料(販売手数料)が無料のものもあります。

2.保有時の手数料(信託報酬)とは?

信託報酬とは、保有期間中、年率をもとに日々差し引かれる手数料です。つまり、積立投資により保有残高が大きくなるにつれて手数料の金額も大きくなります。また、長期で運用する際にはちょっとした手数料の差が大きく、運用成績を下げてしまうことにもつながりますので、必ずチェックしましょう。

3.解約時(信託財産留保額)とは?

信託財産留保額とは、投資信託の解約時にかかる中途解約手数料のようなものです。

購入時の手数料(販売手数料)や保有時の手数料(信託報酬)にように、運用会社や販売会社に払うものではなく、売却時のペナルティとして投資信託に残す財産です。

この信託財産留保額は、投資信託によってかからない場合もあります。

コツコツと大切な資産を育てていくために、3つのキーワード「長期」「積立」「分散」をしっかりおさえながら、資産運用への第一歩を踏み出しましょう。

文・田中友加(ファイナンシャル・プランナー、FPリファイン代表)/DAILY ANDS

【こちらの記事もおすすめ】
豊かな老後を迎えるために、アラフォーが今すぐすべき3つのToDoリスト
一生独身かも…老後が不安なアラフォー女性のための、幸せ貯金計画
お金が貯まる5つのコツ。「貯蓄1,000万円」も夢じゃない
脱・貯金オンチ。貯まらない女子「3つの言い訳」対処法
FPがダメ出し!「お金がない」ときにやってしまいがちな5つのNG行動