しっかりと自己紹介をする 

「初めまして」と言うだけでは完璧なマナーではない。自己紹介は第1印象を大きく左右する、重要なコミュニケーションとアピールの機会だ。相手に好印象を与えれるかどうかは、今後の人間関係やビジネスチャンスに影響する。

笑顔で相手の目を見ながらしっかりと自己紹介をし、相手にも質問を投げかけて、自分が相手に興味を持っているとアピール。

人を介して紹介される時はしっかりと背筋を伸ばし、「その他大勢」に埋もれないように気をつけよう。

スウェーデンの若き実業家イブライム・ナジィ氏は、握手の重要性も指摘している。握手が文化の一部である欧米では、役職者や、ビジネスディナーや会合などの主催者でならば、自ら進んで握手を求め、部下に見本を示す必要がある(Gulf Elite )。

「ありがとう」を繰り返さない 

感謝の気持ちを相手に伝えたいがために、何度も「ありがとうございます」を繰り返すのは逆効果だ。相手には一度で伝わっている。口にする回数が増えれば増えるほど、「ありがとう」という言葉が本来持つ効果が薄れ、一歩間違えると相手に「役立たずで依存心の強い人間」という印象を与えかねない。

謝罪に関しても同じ効果が当てはまるかもしれない。ペコペコと頭を下げるより、「すみません」と一度だけ謝罪した方が、心から反省していると伝わりやすい。

身だしなみに気を配る 

いくら人より仕事ができる自信があっても、だらしのない身なりでは好印象を与えるどころか、成功が遠のくかもしれない。ビジネスシーンでの身だしなみはファッションセンスを誇示するためではなく、自分がどんな人間かをアピールする機会である。また仕事に対する姿勢も反映する。

身だしなみが成功にもたらす効果は、数々の調査で立証されている。職場での服装に気をつかうと、周囲から一目置かれるというのだ。2014年にイェール大学が18~32歳の男性128人を試験対象にした売買交渉の調査では、服装によって利益に大きな差が見られた。

128人のうちスエット・パンツやサンダルで仕事をしている男性の利益に対し、普通の恰好で仕事をしている男性の利益は2.3倍で、スーツを着て仕事をしている男性の利益は3.0倍だった。

コロンビア・ビジネス・スクールの調査では、身だしなみに気を配っている人ほど、CEOのような大局的な考え方をすることが分かっている。身だしなみに気を配らない人は、些細な物事にこだわる傾向があるという。

調査を行ったマイケル・スレピアン非常勤助教授は、「洗練された身なりをしている人は、自身の影響力を感じる」ため、「細部にこだわらない」と分析している(ビジネス・インサイダー2017年8月5日付記事)。 

がむしゃらに仕事に精をだすだけでは、理想の成功は手に入らないかもしれない。成功するためのマナーを習得することは、成功への第1歩だ。

文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online

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