電話の受け方やビジネス文書の書き方など、社会人としての基本的なマナーは身に付けているが、事業で成功してお金持ちになるためのマナーを習得している人は、意外と少ないようだ。
5年にわたり、セルフメイド・ミリオネア(親戚がミリオネアではなく、自力でミリオネアになった人)177人について研究した米ベストセラー作家トーマス・コーリー氏や、ビジネスサイトのアドバイスを元に、セルフメイド・ミリオネアが成功するために習得した、社交・ビジネス上のマナーを紹介しよう。
財政的成功の重要ポイント「人間関係」
お金持ちになるためのマナーの基本は、目標の達成にプラスに働く人間関係を築く点にある。「人間関係が財政的成功にとって重要な要素」であることは、コーリー氏だけではなく、ヴァージングループの創設者リチャード・ブランソン氏を含む、多数のセルフメイド・ミリオネアが認めている。
様々な人々との出会いを通し、良質な人間関係を築くと同時にネットワークを広げていくことが、未来の大きな成功の基盤となる。
人と接する時、どのように振舞うべきか、どのように特定の物事をすべきかを認識しているかいないかで、大きな商談がまとまったり、流れてしまうかもしれない。コーリー氏は著作『Change Your Habits, Change Your Life』の中で、「セルフメイド・ミリオネアは、自身の成功に役立つ特定のマナーを習得している」と指摘している(インディペンデント2017年12月28日付記事 )。
お礼状を手書きする
メールやSNSで気軽にコミュニケーションがとれる近年、「お礼状」の文化は欧米でも廃れつつある。しかし手書きの文章からは、デジタルにはない人間の温かみや書き手の気持ちが伝わりやすい。
仕事でお世話になった、あるいは迷惑をかけてしまったというシーンで、感謝や謝罪の気持ちを相手に伝えることは、自分の人間性を示す貴重なチャンスだ。
テーブルマナーを習得する
コーリー氏は、「テーブルマナーを知らない人が多い」と指摘している。特に成功者が集う社交の場でマナーを無視した振舞いを見せると、非常識と判断されるだけではなく、相手に不快な思いをさせる恐れがある。「食事中ぐらいは気をぬいても大丈夫」などという考えは捨て、普段のマナーを食事中にも忘れないようにしよう。