この事実を後に知らされた家康は、大笑いしながら元忠を許したそうですが、次回あらすじにある「家康が鳥居元忠に武田の女を探させ、元忠がその女を匿っている」というエピソードはこの話を参照したのではないかと思われますね。しかし、ドラマはこの元忠の側室エピソードからはすでに4~5年以上は経過しています。それゆえにドラマオリジナルの要素が強くなるとみられるのですが、ひょっとすると徳川家の庇護を受けた松姫の話にこの元忠のエピソードを混ぜるつもりなのかもしれません。
次回の予告映像には、「歩き巫女」として信玄に仕えていた千代(古川琴音さん)の顔も久しぶりに見られました。となると、この千代こそが、松姫や、元忠の側室エピソードが取り入れられるキャラクターになるのではないか……とも考えられます。
史実の松姫=信松尼の「その後」に話題を戻すと、八王子で生活していた彼女が徳川家から庇護を受けるようになったのは、家康が秀吉に臣従した数年後の天正19年(1591年)あたりからの話で、元・武田家家臣で、徳川家に主人替えをした大久保長安という人物が、家康から八王子に領地をいただいたことがきっかけとなりました。ドラマで鳥居元忠が匿っているのが千代だとしたら、千代は松姫を逃がすために尽力し、元忠が匿っていることが露見したことがきっかけとなって松姫が徳川家の庇護下に入る……ということになるのかもしれません。
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