松竹梅の法則(おとり効果)

松竹梅の法則とは、行動経済学に基づいた考え方です。次のような3つのお弁当が売られていたら、あなたはどれを買いますか?

700円のお弁当
500円のお弁当
300円のお弁当

行動経済学ではこのようなとき、多くの人が500円のお弁当を選ぶことがわかっています。

では、700円のお弁当がなくて500円のお弁当と300円のお弁当しかなかったらどうでしょうか。このときは、多くの人が300円のお弁当を選ぶのです。しかし、700円のお弁当を「おとり」として示すことで、値段が真ん中の500円のお弁当がよく売れることにつながります。

人間は3つの価格帯の選択肢があると、つい真ん中を選びたくなる傾向があります。何かを買う時は選択肢の数に惑わされず、自分にとって本当に価値がある、必要だと思えるものを選びましょう。

また、この法則をビジネス場面で活用することもできます。例えば「このプランで意思決定をもらいたい」と考えているなら、それより高価格帯のプランと、低価格帯のプランを用意するのです。そうすることで、真ん中のプランに決まりやすくなるといわれています。

小数の法則(サンプルが少なく信頼性の乏しい情報でも信頼してしまう)

小数の法則について説明する前に、先に大数の法則について説明します。大数の法則とは、試行回数が増えるほど、理論値に近づいていく統計学の法則のことをいいます。例えば、サイコロを何千回と振れば、1の目が出る確率は限りなく理論値の「6分の1」に近づいていきます。

一方、小数の法則とは、試行回数が少ないために誤った結果が出ているかもしれないのに、その結果が正しいように錯覚してしまうことをいいます。

例えば、投資において「最近損が続いたから、そろそろ利益が出るだろう」と安易に判断し、損失を大きくしてしまう人がいます。

確かに、数十年単位で長期投資をするなら、利益と損失の振れ幅は限りなく小さくなっていきます。しかし、数日、数ヵ月単位で損失が利益に反転するとは限りません。

無意識に小数の法則を当てはめてリスクの高い判断をくだすことがないよう、注意したいものです。

「心のクセ」を知って上手にお金と付き合うことが大事

人間の判断は、さまざまな事柄の影響を受けます。自分で判断しているつもりでも、実は無意識に踊らされているだけかもしれません。「お金にまつわる法則」や「心のクセ」を知ることで、正しい判断力を身に付けるようにしましょう。

提供・UpU

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