貯蓄性保険には5つのタイプがある

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貯蓄性保険の種類と特徴は次のようになります。

低解約返戻金型終身保険

終身保険の一つで一生涯保険料が上がらない点がメリットです。通常の終身保険より保険料が安く設定されています。

保険料を全て払い込むまでは解約返戻率が低く、解約返戻金は7割程度に抑えられていますが、払い込みが終わると解約返戻金が払い込んだ保険料を超えるので解約返戻率はぐっと上がります。払い込みが終了する前に解約して現金化すると損をしてしまうので注意が必要です。 

養老保険

保険期間が決まっていて、満期保険金を受け取ることができます。万一の時の保障と満期保険金が同額であるのが特徴です。

解約するタイミングで、払い込んだ保険料より解約返戻金が少ない場合がありますので、途中での現金化には適さないといえそうです。また、契約者と満期保険金の受取人が異なると贈与税がかかる場合があります。

学資保険

子どもの教育資金を貯蓄する方法の一つです。毎月保険料を支払い、契約期間中の決められた年齢で給付金を、満期時には満期保険金を受け取ることができます。

子どもを扶養する人が万一の事態になった場合にも教育資金を確保することができるように、保険料を払わなくても給付金や満期保険金を受け取ることが可能。なお、契約者や子どもの年齢によって返戻率が変わります。

個人年金保険

老後の生活費の備えとして積み立てる保険です。個人年金保険税制適格特約を付加すると、個人年金保険料控除が受けられます。

解約の時期によっては元本割れすることがあるので、長期間動かすことができない資金であること、インフレに対するリスクがあることがデメリットとして挙げられます。

外貨建保険

終身保険や養老保険、個人年金保険の外貨建保険は、保険会社だけではなく銀行や証券会社でも「資産形成」を目的とした金融商品として販売されています。外貨の金利は円より高い場合があり金利差を利用して、円より効率の高い運用を目標にしています。

外貨から円で受け取る時には、為替レートを確認してタイミングを選ぶことが必要です。

いったい自分はどの保険に入ればいいの?貯蓄型保険の失敗しない選び方

(写真=wizdata/Shutterstock.com)

貯金が苦手な人にとって、貯蓄性のある保険は資産形成のひとつとしても魅力的にうつるかもしれません。加入するときには、ご自身のライフスタイルや老後をおくるときの理想などを考え、適切な保険を選ぶようにしましょう。

学資保険、個人年金保険は、インフレのリスクはありますが銀行預金より利回りが良く、将来の受取額が確定しています。

養老保険、終身保険は、生命保険を重視するなら保険は掛け捨てにし、貯蓄は別に準備する方が利便性が高いと思います。貯蓄型保険でも掛け捨ての保険料は引かれていますし、保障内容を見直したい時に解約して変更することが容易です。

いずれも途中解約すると大きく損をする可能性があるので、無理のない金額で加入することをおすすめします。

文・藤原洋子(ファイナンシャルプランナー)

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