つまり、当初所得でも、再分配所得でも、高齢者になるに従い、所得格差が広がっていくということだ。
高齢者世帯の当初所得が125万円に満たないことや、母子世帯が300万円を下回っていることも大きな問題だが、特に高齢者のジニ係数は驚くべき格差を示しており、人口減少による働き手不足の状況にあって、高齢者雇用が進んでいないことを鮮明に表している。
もはや、“豊かな老後”は夢であり、生活保護受給世帯の55%以上が高齢者世帯というのが、日本の老後の現実なのだ。