特に、税による改善度は4.7%で前回調査の4.8%から0.1ポイントの低下だったのに対して、社会保障による改善度は29.8%と前回調査の30.1%から0.3ポイント低下しており、社会保障による所得格差是正の機能低下が見て取れる。
ジニ係数の悪化には、大きな特徴がある。世帯類型別に見ると、高齢者世帯の当初所得は前回調査の100.4万円から24.3万円(24.2%)増加して124.7万円になったが、再分配所得は同365.4万円から364.1万円に1.3万円減少した。
これに伴って、当初所得ベースのジニ係数は前回調査の0.7828から0.7173に改善したが、再分配所得ベースのジニ係数は0.3688から0.3781に悪化している。
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