実の親から引き離された乳児は少なくとも500人はいるとされている。これまで、このうちの130人が実の親と再会した。

 スペインでは1936年から1975年までフランコ独裁体制が続いた。反体制派の子供が独裁体制に反対する思想を持たないよう、政権は思想弾圧の対象となった国民が生んだ乳児を出生後すぐに連れ去った。その数は30万人を超えるといわれる。

 いずれのケースも悪行の実態は十分に解明されておらず、独裁政権の闇は今も世界にのしかかっている。