FXが「少ない資金で大きく稼げる」といわれる理由 レバレッジと証拠金

(写真=ANDRANIK HAKOBYAN/Shutterstock.com)

FXを語るうえで外すことができない重要な要素が「レバレッジ」です。「てこ」という意味の英語ですが、その名の通り、資金が少額でも最大でその25倍にあたる金額まで取引可能な仕組みになっています。FXを始めるとき、先に「証拠金」といわれるお金を預けます。この証拠金を担保にすることで、手元にあるお金以上のお金を動かすことができるのです。

たとえば、証拠金として10万円を預け、レバレッジを20倍と設定すると、200万円分の売買取引ができます。大きな資金を動かすことができれば、予想通りの値動きをしたとき多額の利益を出しやすくなります。その反面、予想と逆のことが起これば大きな損失にもつながるリスクもあります。FXがハイリスクといわれるのは、こういった仕組みがあるからです。

レバレッジは1倍に設定もできる

ただレバレッジは自分で調整できますので、1倍などに設定しておけば、大きなリターンは期待できないかわりに低リスクで取引することもできます。外貨預金のかわりに利用している投資家もいるようです。大きな損が出そうな場合に備えて「ロスカット」という制度があります。あらかじめ決められている割合以上の損が出た場合、それ以上に損失額が大きくなるのを防ぐために、そのときのレートにかかわらず自動で強制的に決済されるというものです。

ロスカットが行われると、証拠金の大半を失ってしまいます。急激な値動きがあったときや高いレバレッジをかけて取引していたときなどは、証拠金を失うだけにとどまらず、追加で損金の支払いが必要になることもあります。そうならないように、実際に取引している金額と預けている証拠金の残高を常に把握し、きちんとコントロールしておく必要があります。

FX投資をしなくても知っておこう

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FXは、お金のことや海外のことだけではありません。社会・政治・経済といった世の中の動き、リスク管理、複雑なルールとその活用法などさまざまなことを知っておく必要があります。たとえFXをしないとしても、それらを一通り理解しておいて損はないはずです。

文・馬場愛梨(ファイナンシャルプランナー・心理カウンセラー)

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