ただこの取り組みはお店とお客さんの間に信頼関係が無い事が前提で、もし対するのが常連のお客さんなら情報を細かく聞くことなどしないだろうし、客側の立場からしても信頼されていないように思いイイ気がしないだろう。
これと同じで取り置き予約は演者とお客さんの信頼関係の上で成り立っている予約システムだということを忘れてはいけない。さらに演者の場合、お客さんは相手の顔が浮かぶはず。その演者がどのような苦労をしてきたか、その演者がどんな思いでライブや舞台を作っているのかなどを考えれば、そう簡単にキャンセルできないし、行けそうもないのに予約などしないという心境になるはずだ。
今回話題の中心となった「後藤まりこ」さんは、かつて「ミドリ」というバンドでボーカルを担当し、紆余曲折あり今の形になった。そんな彼女を間近で見続け応援している人たちは多くいるだろう。にわかファンが予定もわからずチケットを取り置きするくらいなら、心底見たいと思っているファンの為にも、予定が合わないとわかった段階でチケットをキャンセルし、他の人へ譲ってほしい。そして予定が合うとわかってから予約してほしい。
最終的に感情論になってしまったが、今回取り上げた「取り置き予約」というシステムは時代に合っていない前時代的なシステムかもしれないが、ファンと演者を繋ぐ架け橋であり、なくしてはいけない予約方法なのではないだろうか。