韓国では、『あしたの少女』の英題『Next Sohee』にちなんだ「次のソヒ防止法」という通称で呼ばれる労働法が法制化される見込みとなっている。隣国の労働状況は変わっていくのだろうか。

ジュリ「人間が幸せに生きられるかどうかは、社会の制度によるところが大きいと私は考えています。法の死角となっていた実習生たちにとっての労働基準法となる法案ができたことは、よかったと思います。でも、あくまでも基準法なので、もっと踏み込んだ法律も必要になってくるでしょう。一方、労働時間を従来の週52時間から週69時間に増やそうという動きも出ています。人を幸せにする制度がつくられることもあれば、苦しめる制度ができることもあるわけです。よりよい制度が運営されるよう、今後もしっかりと話し合っていくことが大切なのではないでしょうか」

 インターンシップや技能実習という制度のもとで、若者や外国人労働者たちが搾取されている現実が、日本にも存在している。労働階級の下層にいる人間ほど、都合よく使い回され、切り捨てられているのはどこの社会でも起きていることだろう。「次のソヒ」は決して他人事ではない。

『あしたの少女』
監督・脚本/チョン・ジュリ 撮影/キム・イルヒョン 音楽/チャン・ヨンギュ
出演/ぺ・ドゥナ、キム・シウン、チョン・フェリン、カン・ヒョンオ、パク・ウヨン、チョン・スハ、シム・ヒソプ、チェ・ヒジン
配給/ライツキューブ PG12 8月25日(金)よりシネマート新宿ほか全国ロードショー
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