◆え? これもだめなの! 良さそうな治療法にもNGポイントが

④首のけん引

頸椎捻挫(ムチウチ)の治療として整形外科などで行われているのが「首のけん引治療」。しかし、首こり病の患者さんがこの治療を行うと、異常が起こっている筋肉にさらに外傷が加わり、逆に症状を悪化させるケースがあります。また、けん引治療によって首の状態をこじらせてしまう人もいるんだとか。

⑤首の固定(カラー)

けん引同様、頸椎捻挫の治療として、整形外科などで行われるのが「カラー療法」。首をカラーなどの装具で固定する治療法ですが、首こり病の患者さんがこの治療法を行うと、効果が少ないだけでなく、首の筋肉をこり固まらせ、むしろ回復を遅らせてしまうことが大規模研究によって明らかになっています。

⑥ペインクリニック

首の痛みが強いあまり、痛みをやわらげようと「ペインクリニック(麻酔科)」に行く人もいます。ペインクリニックは、痛みを治療・解消する医療機関で、神経ブロック注射などを行って、主に「痛みを遮断」する治療を行います(※星状神経節ブロックなど違うアプローチの治療を行うペインクリニックもあります)。この場合は、麻酔薬を使って一時的に痛みを感じなくするだけの治療なので、時間が経過すると痛みは再発。首の筋肉の痛みに対してはおすすめできません。