■大事なのは、選択に悩むよりも、まず決断して事実を作ること

人間の脳みそというのは考えれば考えるほど、リスクを取らない、行動しないさまざまな言い訳を思いつくものです。でも、勢いで行動を起こして、ひとまず現実を作ってしまうと、脳みそはこの現状を「なんとかする」ための解決策を見出すように働き始めます。

選択をした後に必死にやれば結果は良くなるし、そして周りの人たちも、その現実を受け入れるように変わっていきます。なぜなら、人間は環境の生き物だから。環境という既成事実を作ってしまえば、自分も周りもそれに適応せざるを得ないのです。

起業したときから、自分の経験を通して確信しているのは、自分の内側から湧き上がってくる「本物の決断」は、はじめから周りが諸手を挙げてサポートしてくれたり、喜んでくれたりするものではないということです。

起業するときも、「もっとじっくり考えた方がいい」と一番身近な人から言われました。今回の妊娠に関しても、「妊娠ファースト」の考えを実行しようとする段階で、心から応援してくれた人なんて数えるくらいしかいませんでした。

でも、はじめから周りが喜んでくれる選択というのは、周りの価値観をなぞっているだけで、自分が本当にやりたいことじゃない場合もある。「本物の決断」は、認められないかもしれない、批判されるかもしれない、笑われるかもしれない。でも、勇気を持って決断し行動し続けることで、必ず世界が自分を応援してくれるように変わっていくのです。

多くの人は、決断をする前に周りの意見や顔色を窺ったり、まだ起きてないリスクを想像して思い悩んだりしています。自分の心の底から湧き上がる願望を押し殺して、周りの価値観に沿って生きることが息苦しいのは当たり前です。

他人はあなたの選択ではなく結果にしか本当は興味もないし、反応もしないものです。選択が周りを喜ばせるのはなく、選択は何でもよくてその後、あなたがどんなときも笑顔で元気で幸せそうな姿を見せると決意して、それを実現するために行動することが大事。その姿を見て周りの人は安心し、「あのときいい選択をしてよかったね」と喜んでくれる。そんなものだから。