お次は新潮の介護保険の闇の第2回。新潮によれば、今老人ホームで亡くなる高齢者は10人に1人になるそうだ。病院死、在宅死に次ぐ多さである。その理由は、政府の方針で、ベッド数を少なくし、患者を病院にいられなくしたからである。しかも、私のようなビンボー人の命綱だった特養も値段が上がり、入るには相当なおカネがいるようだ。

 今や老人ホームビジネスが花盛りだが、これからの最大の儲けは、「看取り」ビジネスだそうだ。亡くなる45日前から加算報酬がもらえ、3日前と2日前には約1万1800円、当日には約1万7800円が払われるケースがあるそうだ。介護付き老人ホームが、自分のところの介護施設を使わせ、介護費用を分捕り、死ぬときは看取り加算金を懐に入れる。

 老人ホームコンサルタントの小嶋勝利はこういう。

「最近は政府が『効率的な介護』という概念まで持ち出して、ますます介護現場は『いかに少ない人と手間で保険単位を稼ぐか』という考え方に陥っている。そのような施設では、サービスの利用者は保険報酬を請求するための装置でしかありません」

 装置か? こんな老人ホームには入れっこないが、病院もダメ、カミさんには嫌われたら在宅などで死ねはしない。どうすりゃいいのさ思案橋、である。やっぱり、フィンランドに行って、睡眠薬を大量に飲んで、雪に中で眠るように凍死するのがいいかな? でも、フィンランドが遺体の引き取りを要求したら? その辺のゴミ置き場に捨てておいてくれと「遺書」を書いておくか。