発表文によると、研究チームは「子どもの健康と環境に関する全国調査(エコチル調査)」の約6万人を対象に、生まれてくる子どもの性別と子どもの兄弟姉妹の性別の関連性について調べた。

 エコチル調査は、胎児期から小児期にかけての化学物質ばく露が子どもの健康に与える影響を明らかにするために、10年度から全国の約10万組の親子を対象として、環境省が開始した大規模かつ長期にわたる出生コホート調査。臍帯血、血液、尿、母乳、乳歯等の生体試料を採取し保存・分析するとともに、追跡調査を行い、子どもの健康と化学物質等の環境要因との関係を明らかにしている。

 このエコチル調査で収集されたデータのうち、主に生まれてくる子どもの性別と子どもの兄弟姉妹の性別データを利用した。

 子どもの生物学的な性別は受精卵の段階で決まる。つまり、卵子にX染色体を運ぶ精子が受精すると女児になり、Y染色体を運ぶ精子が受精すると男児になる。このような受精時の性比を一次性比と呼ぶ。