批評家ウケは良いが、観客の好みは分かれるA24の制作作品
タッキー:また、近年のA24作品を語る上で欠かせないのがやはり『ミッドサマー』の存在で、『ミッドサマー』以降、A24が配給・制作する映画の宣伝では「“ミッドサマーの”A24が~」という枕詞が定番になっています。
――『ミッドサマー』は相当なバズりでしたもんね。
タッキー:全米公開から半年以上遅れたことなどもあり、2020年2月の日本公開前からホラー映画ファンの間で話題作となった『ヘレディタリー/継承』のアリ・アスター監督最新作との触れ込みで、かなり盛り上がって。A24にとって大きな特異点となりました。
――SNSを使った宣伝なども含めて『ミッドサマー』は象徴的な作品だと思いますが、その神通力が今日まで健在で擦られ続けていると。
タッキー:『MEN 同じ顔の男たち』(2022年)や『X エックス』(2022)、この7月公開の『パール』にも“ミッドサマーのA24”といった文言が並んでいますね。まだホラー作品はわかるんですが、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』のポスターにも、“ミッドサマーのA24が送る”と小さめに書かれていて(笑)。
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