◆世界観を守りながら、インパクトを残せるのはなぜか

一体なぜ永山は、作品の世界観を決して崩さずに強烈な存在感を残せるのでしょうか? 最近のインタビューに、永山の役づくりの姿勢についてのヒントがありました。

「基本的にはドラマの楽しみ方ってみなさんそれぞれ違うじゃないですか。その全ての演出をしている監督が、作品をどう形作っていくかの権利を一番持っていると思っていて。俳優部としては、監督の要望に当たり前に応えられることと、それと別の裏切り、台本には書かれてない想像しなかったような表現をいくつ現場に持ち込めるか、なのかなと思います」(Real Sound 2023/4/27<永山瑛太が考える“夫婦”という関係 『あなたがしてくれなくても』陽一役は「ノープラン」>より引用)

役を深く掘り下げて創り上げる確固たる役者魂をもちながら、監督の要望に応える柔軟性もある。そのさじ加減こそが、作品の世界観を守りながら、役のインパクトを残すことに繋がっているのでしょう。