◆映画『怪物』の担任教師はまさに、彼にしかできない役
冒頭でも触れたカンヌ2冠で話題の映画『怪物』でも、永山の凄みを感じました。
小さな町の小学校で起こった喧嘩。食い違う主張のなかで、生徒の母親(安藤サクラ)に暴力教師のレッテルを貼られる担任を演じています。ひとつの事件を様々な角度から描いていく本作において、永山の“いい先生”にも“悪い先生”にも見える表現力は欠かせません。
役柄にかかわらず作品の魅力を最大限引き立てる永山瑛太という俳優。これからも様々な話題作に登場し、多彩な表現で私たちを驚かせ、楽しませてくれることでしょう。
<文/鈴木まこと>
【鈴木まこと】
tricle.llc所属。雑誌編集プロダクション、広告制作会社勤務を経て、編集者/ライター/広告ディレクターとして活動。日本のドラマ・映画をこよなく愛し、年間ドラマ50本、映画30本以上を鑑賞。Twitter:@makoto12130201