「毎日のおかずはサバ缶だけで十分」と言う一人暮らしの祖父。栄養価も高いそうですが、割高ではないですか?
サバ缶は、開けてすぐに食べられる便利な食品であるうえに、栄養価も高いといわれています。一人暮らしの方や忙しい日などに、おかずの一品として活用している方もいるかもしれません。しかし、「サバの切り身の方が、栄養があるのでは?」「缶詰は割高ではないか?」と思う方もいるでしょう。   そこで本記事では、サバ缶と切り身の栄養価(カルシウム・鉄・脂質・タンパク質)を比較します。さらに、サバ缶は割高であるのか、価格についても比較していますので、ぜひ参考にしてください。

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サバ缶と切り身の栄養価を比較

まずは、サバ缶とサバの切り身の栄養価について解説します。
 
文部科学省が公表している「日本食品標準成分表」を基に、栄養価(今回は、カルシウム・鉄・脂質・タンパク質を比較)の違いを表1にまとめました。なお、表に記載しているのは、可食部100グラム当たりの数値です。
 
表1

栄養価名 サバの缶詰 サバの切り身
カルシウム 260ミリグラム 6ミリグラム
1.6ミリグラム 1.2ミリグラム
脂質 10.7グラム 16.8グラム
タンパク質 20.9グラム 20.6グラム

※文部科学省「日本食品標準成分表(八訂)増補2023年」を基に筆者作成
 
サバ缶は高温高圧調理で作られるため、骨まで柔らかくなり、取り除く必要がありません。そのため、カルシウムの含有量が極めて高いと考えられています。
また、脂質は切り身のほうが高いとの結果から、よりヘルシーな食事を目指したい方はサバ缶がおすすめです。
 
しかし、サバ缶を食べる際には塩分の量に注意しなければなりません。サバ缶100グラム当たりの塩分相当量は0.9グラムであり、1缶(160グラム)食べると約1.5グラムの塩分を摂取することになります。
 
厚生労働省によると、日本の成人男性の塩分摂取目標量は、1日7.5グラムとのことです。サバ缶を一つ食べると、1日の塩分摂取目標量の約5分の1を摂取することになります。そのため、ほかの食品で塩分量を調整する必要があるでしょう。
 

サバ缶と切り身の価格を比較