12年間向き合った“自分”を解散ライブで出し切る
若林も山里も原点である自分を見つめ直すことの重要性に尽力した。それが2人にとって必要なことであり、意味のある笑いになるのだろう。個性的な相方を使って笑いを取ってきた2人は、自分のキャラクターで笑いを取ることを得意としていなかった。
だが、「たりないふたり」でさらけ出すことを知った。ブレークするに連れて、自分の立場や考え方が変わっていくに連れて、さらけ出す内容も変化していき、笑いの質も変わっていった。
「俺は山ちゃんと底の底を見せ合いたいから」
「俺も同じこと思ってるよ」
「たりないふたり」結成から12年間。2人はとことん自分と向き合い、自分の中身を笑いに昇華してきたはずだ。まさに集大成となった解散ライブで、全てを出し切った若林は舞台直後に倒れてしまう。それを見た山里は、「倒れる若ちゃんのカリスマ性すごすぎない? 俺サブキャラじゃない?」と嫉妬し、どこまでも自分らしさ見せつけた。
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