どこまでも見つめ直す自分

 2021年5月、オードリー・若林(髙橋海人/King & Prince)と南海キャンディーズ・山里(森本慎太郎/SixTONES)は、12年間活動してきたユニット『たりないふたり』の解散を迎える。新型コロナウイルスの影響で無観客のネット配信で行われたライブにチケットは54000枚が売れ、2人を引き合わせたプロデューサー・島(薬師丸ひろ子)も「東京ドームで漫才やるようなもんだよ」と感慨にふける。

 本番前から若林は、親交の深い島を相手に「(部屋に)島さんが入ってきてすぐにマスクつけたら感じ悪いかなと思って……」と人に気を使いすぎる自意識過剰ぶりを発揮する。対する山里は楽屋に格差がないかと訴え、メジャーを用意して広さを図ろうとするなど卑屈っぷりが全開。

 どちらもらしさ満点で、まさに人間として「たりない」部分を見せつける。

 最終回は解散ライブとその前日譚でほとんどが構成され、数々の「自分と向き合うこと」が描かれた。