日本は安心して暮らせるが物価が高過ぎる?タイ、フィリピン、マレーシアと対照的
42位の日本は、余生を快適に過ごせる環境があまり整っていないのだろうか。経済の安定性は9点台だが、安全性、政治情勢、保健制度、信頼性は7点台、財産権は6点台。幸福度や家族に優しい環境は3点台と非常に低い。また物価の手頃さも0.3点しかない。評価結果をみる限り、確かにかなりの蓄えがないと老後は厳しそうだ。
アジア圏からトップ30入りを果たしたタイ、フィリピン、マレーシアと比べてみると、タイは物価の手頃さが満点=経済的にゆとりのある余生を過ごせる点が最大の利点となっている。幸福度は6.0点だが、安全性、政治情勢、保険制度、財産権、信頼性などは1.0点以下。経済的なゆとりを優先するか、精神的なゆとりを優先するかという選択になりそうだ。フィリピン、マレーシアも同様で、物価の手頃さのスコアだけが際立って高い。
イランを筆頭に、ロシア、ジョーダン、レバノン、サウジアラビア、ナイジェリア、パキスタン、アルジェリア、ウクライナ、アンゴラが、ランキング最下位に選ばれた。
低所得者でも生活しやすいコスタリカ?
「余生を快適に暮らせる国・地域」は評価基準や価値観、回答者の層によって結果が異なる。USニュースのランキングは45歳以上の高所得層にとっての理想の退職地だったが、国際生活情報誌「インターナショナル・リビング 」の同様のランキングはより広範囲な回答者を対象にしているため、コスタリカ、メキシコ、パナマ、エクアドル、マレーシア、コロンビア、ポルトガル、ニカラグア、スペイン、ペルーがトップ10だ。
これらの国・地域は、住居費や生活費が手頃な上に福利厚生や保険制度が整っており、気候も比較的穏やか、娯楽も多く、ガバナンスも整っているとの評価を受けている。また定年ビザも取得しやすいという。トップ3の総合スコアは、いずれも90点を超えている。
評価を行った同誌いわく、コスタリカは最も物価が安い国ではないものの、毎月2500ドルほどで夫婦そろってゆとりのある生活が送れるそうだ。65歳の居住者が食料雑貨を購入する際、10~20%の割引が受けられる特典もあるなど、年金生活者に優しい環境が整っている。毎月1000ドル程度の年金や所得があれば、定年ビザを取得できる点も嬉しい。
文・アレン・琴子(英国在住フリーランスライター)/ZUU online
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