◆30代、いい脂を蓄えていきたい

渇水 磯村勇斗
――ところで、磯村さんはいつもしっかりされているイメージですが、今回演じた木田じゃないですが、ちょっと子どもっぽい一面もあると言われることはありませんか?

磯村「まあ、どちらかというと僕はアダルトで売っているんですけど(笑)。それはそれとして、結構子どもっぽいところもあると思いますよ。好きなものが目の前にあると子どものようにはしゃぎますし。たとえばテーマパークとかに行くとワーキャーなりますし。お腹が空くと子どものように機嫌が悪くなってわかりやすく出ちゃいます。仕事のときは頑張って我慢するようにしていますけど(笑)」

――そうなんですね(笑)。さて、30代に入りましたが、30代のご自身にどんなことを期待していますか。

磯村「30歳になったときに、とっても楽しみだなと思ったんです。今はそれしかないです。なぜかと聞かれると困るんですけど、“30代は面白いよ”と言う先輩たちが多かったからというのも、きっとあるでしょうね」

――脂が乗っていく年代でもありますし。

磯村「いい脂を蓄えていきたいと思っています。自分でも楽しみにしています」

――最後に本作をまだ観ていない読者に、ひと言お願いします。

磯村「ひとりで抱えずに、悩みはどんどん話していったほうがいいと思いますし、この作品は生きる希望をもらえる映画になっていると思います。これを観て、少しでもいま溜っているもの、抱えているものの破片をポロっと落としてもらえたらと。構えずに素直に観てもらえたら嬉しいです」

<撮影・文/望月ふみ>

 

【望月ふみ】

70年代生まれのライター。ケーブルテレビガイド誌の編集を経てフリーランスに。映画系を軸にエンタメネタを執筆。現在はインタビューを中心に活動中。@mochi_fumi