◆ワクチン勉強会、唯一の男性参加者

しかし旺太郎さんから見れば、こうしたことの積み重ねから「お産のプロのいうことを優先するのはわかるものの、自分の意見はすべてスルーされるのか?」という気持ちがふくれ上がっていく。助産院で開催された「勉強会」もそのひとつだった。

「助産院で開催された、定期接種のワクチンについて話し合う、という勉強会に参加したときのことです。両親学級のひとつだったと思うのですが、参加者のなかで男性は自分ひとり。ほかの参加者は、これから産まれる子どもに予防接種を打つことをためらっているものの、本当に打たなくて大丈夫か? と心配している母親たちでした」

助産院離婚202306
「そして会には、ふたりのスピーカーがいました。ひとりは、子どもに一切の予防接種を打たなかったけど元気に育っているという体験を語るお母さん。もうひとりは、自然派医師に取材したという人で、ワクチン不要論を展開していました。そうした話を聞き、妻も含め、会場が一体になって『そうなんだ……!』と感銘を受けている様子でしたね」