◆部会に出てみたら……やっぱりね!

4月からPTAの活動を開始したという亜美さん。実際にやってみてどう感じたのでしょうか?

「まだ始まったばかりなので、詳しい事はわかりませんが、デメリットばかりではないと思います。普段あまり会わない保護者や教職員の方々と話す機会ができるし、それによって学校生活や習い事、中学受験や地域のことなど、色々と情報交換できますから」

その一方で、「やっぱり!」と思ったこともあったとか。

「部会に出てみたら、空席がけっこうあって。単に欠席した人もいたようですが、どうやらPTA委員の就任を拒否した保護者もいたようです。また、名目上は役員や委員になっているけど、活動は一切しないという人も少なくないみたいです」

なるほど。だから、副校長先生は「活動は難しい」と連絡してきた亜美さんをむしろ「責任感が強い」と感じたわけですね。

「そうみたいです。けど、PTAの役員や委員を拒否する人、選ばれても活動はしないという人の気持ちもよ~くわかります。くじ引きで当たった人は『やって当然』で、選択肢がないなんて、どう考えても変な話ですから。よくわからないうちに、こちら側の意思や論理や一般常識が全く通用しない世界にグイグイ引き込まれるんです。もう怒りや驚きを通り越して恐怖ですよ。なんだかホラー映画でも見ているような感じでした」