◆動乱の時代を生きた女性たち
李方子と、夫の李垠。李垠の妹である徳恵といった実在の人物に加えて、朝鮮の独立活動家・金南漢と出会い共に朝鮮へとわたるマサ、南漢のいとこでマサと親友になる恵郷ら、架空の人物が登場する。
ときに時代に翻弄され、ときに抗おうとしながら懸命に生きてきた人たちの生涯が『李の花は散っても』に詰まっている。
<文/三浦ゆえ>
【三浦ゆえ】
編集者&ライター。出版社勤務を経て、独立。女性の性と生をテーマに取材、執筆を行うほか、『女医が教える本当に気持ちのいいセックス』(宋美玄著、ブックマン社)シリーズをはじめ、『50歳からの性教育』(村瀬幸浩ら著、河出書房新社)、『リエゾン-こどものこころ診療所- 凸凹のためのおとなのこころがまえ』(三木崇弘著、講談社)、『新生児科医・小児科医ふらいと先生の 子育て「これってほんと?」答えます』(西東社)などの編集協力を担当。著書に『となりのセックス』(主婦の友社)、『セックスペディアー平成女子性欲事典ー』(文藝春秋)がある。