――アフレコで楽しかったところはありますか?

「チュンがライオンのまねをするシーンは、やっていて楽しかったです(笑)」

――“獅子舞”ということで、劇中ではライオンと猫が対比されています。花江さんにとって、それぞれのイメージは?

「ライオンの方が強いイメージはありますよね。猫はかわいかったり、ちょっとのんびりしていたり。ただ、猫が弱いイメージは、そんなに僕の中にはありません。“ライオンと比べた時に”という感じですよね」

――チュンが獅子舞を始めるきっかけになるのは、同じ名前のヒロイン・チュン(桜田ひより)との出会い。冒頭でさっそうと登場した彼女が見せる獅子舞は鮮烈です。

「少女・チュンは少年・チュンを導いてくれる人物。彼女は純粋に獅子舞が好きなんだけれど、ある事情から別の道に行かなきゃいけなくて、その現実を受け入れながら大人になっていっている少女です。何かを犠牲しながら進んでいっているところは、少年・チュンよりも少し先に行っている存在です。一方で、彼女は彼にぜひ獅子舞をやってほしいと思って、夢を託している。そうやってお互いによい作用をもたらしている関係なんです」