――少女・チュンの吹替を担当しているのは桜田ひよりさんですね。

「少女・チュンは獅子舞をやっている時は本当に力強くて、すごい動きを見せます。一方で、獅子頭を脱いでしゃべったら、年相応の女の子。まだ幼さが残っていて、ちょっと危うさもあるような…。そういうギャップが桜田さんのお声でより際立っていましたね」

――チュンと獅子舞に打ち込むのは、同じく両親が出稼ぎに行っているマオ(山口勝平)、ワン公(落合福嗣)。3人は強い獅子舞チームにバカにされながらも、都会・広州で開かれる大会出場を目指します。

「3人とも周囲からはいろいろな言葉を投げつけられていますし、それぞれコンプレックスも抱えています。踏みつけられて、虐げられて、折れそうになるけれど、それでも諦めないんです。団結して、“頑張ろう”と進んでいく。支え合える仲間は素晴らしいなと思いましたね」

――その3人に獅子舞を教えるのが、チアン(山寺宏一)。チアンはかつて獅子舞の名手として知られていましたが、今は辞めてしまい、妻のアジェン(甲斐田裕子)と塩漬け魚を売っています。当初は、チアンが子ども達に獅子舞を教えることを快く思っていなかったアジェンですが…。