――今回は中国語の吹き替えですが、難しさはありましたか?
「映像では中国語に合わせて口が動いているので、声をはめるのが難しいと感じるところはありました。その上、表情がけっこうパキパキ切り替わるんです。そこに上手くあてるのも大変でした。元の役者さんの演技はしっかりと聞いて、年齢感や、どういうお芝居をしていらっしゃるのかを参考にさせていただきました。ただ、あまり引っ張られ過ぎないようにはしていましたね」
――特に難しかった部分は?
「やっぱり長ぜりふがあるシーンですね。ずっとしゃべっているので難しいですよね。あとは、獅子舞の最中。獅子頭をかぶっていて顔が見えない上、動きがすごく速いんです。そこにアクションやアドリブを入れていくのは大変でした」
――そのほか、テイストなど日本の作品と違いを感じたところはあったのでしょうか?
「その点は、普段とそれほど変わらなかったです。ただ、劇中で描かれている情景や文化は僕にとってはなじみがないものであっても、中国の方にとっては、当たり前で、“知ってる、知ってる”と感じられるもののはず。そこを理解して、感覚を近づけられるよう、意識はしていました」