――チュンはどんな少年でしょうか?

「チュンは、見た目はすごくひょろひょろしているんですけど、自分の中に一本心(しん)が通っている少年。獅子舞を始めるのも、都会で開かれる獅子舞の大会に出て、その姿を出稼ぎに行っている両親に見てほしいから。両親を安心させたいんですよね。チュンの獅子舞に対する思いと家族に対する思いはずっとブレないし、心(しん)がどんどん太くなっていって、カッコいいです」

――そんなチュンが出合う獅子舞競技は、日本ではなじみが薄いですが…。

「我々日本人にとって、獅子舞はどこか地味なイメージがあって、『映像になって面白いの?』と思うかもしれませんが…。CGアニメーションで描かれる獅子舞の動きは躍動感があってカッコいいんです。獅子舞のアクションは、“実際にこの動きができるのかな。でも、できそう”という、リアルと“アニメらしい”ラインのギリギリを攻めたもの。そこも魅力的ですね。しかも、チュンたちは練習して練習して、どんどん成長していきます。練習シーンもしっかりと描かれているので、“頑張れ”と応援したくなるんです」