今のところ選挙ごとに議席数を伸ばしている日本維新の会だが、ここが大阪夢洲(ゆめしま)で進めているカジノの土地について、新潮は大変な問題が出てきたと報じている。

「カジノの問題を考える大阪ネットワーク」代表の桜田照雄・阪南大学教授は、こう指摘している。

「1区は産廃の処分場であるため、環境基準が一般の都市と比べて10倍もゆるい。そうしたエリアと万博予定地の2区、カジノ予定地の3区は工事用矢板一枚で隔てられているだけ。当然、夢洲の建築現場の土壌汚染について、きちんとした調査が求められます。にもかかわらず、夢洲自体が法律のエアポケットになっているのです」

 また市政関係者がこう話す。

「市は現時点で汚染の原因について、土砂には自然界に偏在する程度のヒ素やフッ素が含まれているだけだと説明しています。ですが過去には、国の環境基準を超えるダイオキシン汚染土が夢洲の埋め立てに使われていたと新聞で報じられたほか、PCB(ポリ塩化ビフェニール)残土を処分する際に、止水シートを張っていなかったという問題も取沙汰されています」

 汚染物質まみれではないかと疑問を呈している。

 そして1番の問題はアスベストだという。

「昔の建材を捨てていた場所であれば、土壌にアスベストが含まれていてもおかしくない。阪神・淡路大震災を見てわかる通り、関西でアスベストは、遠くにある他人事ではないのです」(京都大学小泉昭夫名誉教授)

 そして吉村大阪知事らにはこう注文する。

「大阪府や市はせめて、どれくらい空気中にアスベストがあるのか調べるべきですね。基準より5倍、10倍も高いということになれば、言うまでもなくとても危険です。安全だと言うなら、安全と言うエビデンスをもって証明すべきです」

 順風満帆に見える日本維新の会だが、万博は思うように資金が集まらないといわれているし、カジノはアスベスト問題が浮上するかもしれない。

 どうする日本維新の会!