◆気持ちの入っていないキスならセーフ?
一方みちには、大きな変化は起きていない。メンタルを保つために、セックスレスに悩むことを諦めるようになる。この試みがどこまでもつかは不安ではあるが、一応は精神の安定を得た。
そんなみちの気持ちを尻目に、陽一は自身が店長を務めるカフェのバイトとして雇った結衣花(さとうほなみ)と急接近。旅行が趣味でいろいろな土地を転々としているらしく、どうにも奔放(ほんぽう)な性格のようで、陽一が既婚者であることはお構いなしでアプローチ。
そして、結衣花をバイクで家まで送って降ろしたその時、陽一はふいにキスされる。陽一もタガが外れたように自分からも結衣花にキスするが、みちの顔が浮かんだのか冷静さを取り戻す。結衣花からの「うち来る?」という誘いにも応じず、帰宅するや否やみちを求めた。