新キャストの永山絢斗や村上虹郎の素晴らしさ

『東京リベンジャーズ』はその「不良もの×タイムリープもの」というコンセプトに加えて、キャラクターの魅力がとても大きい。実写映画化の成功の理由も、豪華な若手キャストたちの、完璧なまでの人気キャラクターへのハマりぶりにあると言っていい。

 特に絶賛を浴びたのは、ひょうひょうとした印象とカリスマ性を同居させた“マイキー”役の吉沢亮と、『HiGH&LOW』シリーズに続き眼光が鋭くも頼れる相棒“ドラケン”を演じた山田裕貴。今回も続投したこの2人は、前作とはまた違った「弱さ」を見せる場面もあり、原作漫画を読んでいなくても彼らの多層的な魅力を知り、さらに好きになれるだろう。

 そして、今回の新キャストとして登場する、仲間思いで誠実さを感じさせる“場地”役の永山絢斗、Netflixドラマ『今際の国のアリス』の役にも通ずる歪んだ感情と狂気を持ち合わせる“一虎”役の村上虹郎が素晴らしい。その村上虹郎は現在は心身の不調のため休養中であるが、その俳優としての力をまたも思い知らされたので、ゆっくり休まれてから万全の体調で復帰してほしいと願うばかりだ。

 加えて、やはり主人公を演じた北村匠海が、本当にヘタレなダメ人間に見えることがとても大きい。『とんかつDJアゲ太郎』の時もそうだったが、カッコ悪い姿もコミカルに演じられる方だからこそ、内面からわき上がるカッコ良さや誠実さもまた際立つ俳優なのだと思い知らされた。

 今回はその北村匠海と、今田美桜演じる恋人とのぎこちなさすぎる会話にも大笑いできたので楽しみにしてほしい。さらに、清水尋也や間宮祥太朗も凄まじいインパクトを与えてくれるので、そちらも大注目だ。