あえて不満点を言えば、そのどんでん返し部分に至るまでの、とあるミスリーディングに当たる要素の配分がやや多く、少しバランスに欠いた印象もあることだろうか。だが、実際にある捜査の過程でも「思い込み」から的外れなことばかりに気が向いてしまうこともあるだろうし、そのミスリーディングもまた感動につながっているので、大きな欠点ではないはずだ。
そして、驚きの展開のつるべうちだと思っていたところに、クライマックスにはまたもう一段上の、「映像」そのもので気持ち良く騙してくれるトリックが仕込まれていた。そこにも、「全てが(PCまたはスマホの)画面上で展開する」コンセプトがしっかりと生きていたのだ。ぜひ、これから観る方は、作り手が用意した凝りに凝ったミステリーを解き明かすかのような「頭脳戦」に挑戦してほしい。
『search/#サーチ2』4月14日(金)全国の映画館で公開
原題: MISSING
監督・脚本:ウィル・メリック&ニック・ジョンソン(前作『search/サーチ』編集)
原案:セヴ・オハニアン(前作『search/サーチ』脚本・製作)&アニーシュ・チャガンティ(前作『search/サーチ』監督・脚本)
製作:ナタリー・カサビアン、セヴ・オハニアン、アニーシュ・チャガンティ
出演:ストーム・リード(ジューン役/ドラマシリーズ「The Last of US」、「ユーフォリア/EUPHORIA」)、ニア・ロング(グレイス役)、ヨアキム・デ・アルメイダ(ハビ役/『ワイルド・スピード MEGA MAX』)、ケン・レオン(ケヴィン役/TVシリーズ「LOST」)、ダニエル・へニー(パーク捜査官役/TVシリーズ「クリミナル・マインド」)
<上映時間:1時間51分>