3つのポイントが見事に結実した衝撃の展開
それ以外のことは何を言ってもネタバレ! というくらい、どんでん返しにつぐどんでん返し、息つく暇もないジェットコースタームービーなのだが、いたずらに観客を振り回すだけでなく、プロットは計算し尽くされているということも重要だ。
あらゆる場面に、ミステリー好きこそがニヤニヤしながら推理ができるであろう、真相に辿り着ける「ヒント」や、安易な予想を外してくる「ミスリーディング」が仕込まれている。「謎が解けた!気持ちいい!」という快感や、はたまた「騙された!悔しい!」という良い意味での裏切りも含めて楽しめるだろう。「全画面伏線アリ」という、それはいくらなんでも言い過ぎだろうと思ってしまうキャッチコピーも、なるほど伊達ではない作りになっているのだ。
ギリギリネタバレにならない範囲で、前作の二番煎じにしない工夫およびアイデアを言うのであれば、「母の度を超えた過保護ぶり」「前作のとある要素こそがミスリーディング」「アメリカという国ならではの制度」の3つのポイントが見事に活かされている、ということにもある。
その3つのポイントが見事に結実した、衝撃的な展開は悲鳴をあげてしまいそうなほど恐ろしく、それからのスリリングな展開も手に汗を握り、そして前作と同様の「家族愛」そのものをストレートに提示したドラマにもまた感動があった。
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