シネコンに行っても、面白そうな映画が見つからない。マスコミで話題になっているベストセラー小説を読んでみたものの、自分にはつまらなく感じられる。誰しも、そんな体験をしたことがあるだろう。この世の中が退屈で、どうしようもなく最悪な状況なのは、誰の責任なのか。石井監督は「まずは自分を変えてみるべき」と語る。
石井「シネコンは商業ベースで上映される作品が決まっています。つまり、観客が観たいと思っている映画が上映されているわけです。他人を責めても、何も変わりません。まずは自分を変えていくことが大切だと私は考えてました。自分が変われば、社会も変わっていくはずです。自分革命にはそんな意味も込めているんです。大学の教授職からは離れますが、映画づくりはこれからがいよいよ本番です。もちろん、最高傑作を連発するつもりでいます」
2時間45分にわたる石井岳龍ワールド。映画館の闇に体を沈め、内なる小宇宙に五感を澄ませてみてはどうだろうか。
『自分革命 映画闘争』
製作・監督・脚本/石井岳龍 撮影・照明・編集・VFX/武田峻彦
音楽・音響スーパーバイザー/勝本道哲 美術/谷本佳菜子
出演/神戸芸術工科大学・映画コース関係者有志
配給/ブライトホース・フィルム 渋谷ユーロスペース、神戸・元町映画館にて公開中
©ISHII GAKURYU
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