大学教授である石井岳龍監督が、キャンパス内で拳銃をぶっ放す。石井監督の5年ぶりの新作映画『自分革命 映画闘争』は、日大藝術学部在籍時に撮った伝説的なデビュー作『高校大パニック』(76)を彷彿させる過激な原点回帰作となっている。

 神戸芸術工科大学映画コースの教授を、2023年3月いっぱいで退官することが決まっている石井監督。2006年から学生たちを実習指導してきた石井監督が、映画づくりに関する独自のノウハウを一本の映画にまとめたドキュメンタリー作品のようでもあり、石井監督自身が演じるマッド教授が暴走する姿は令和版『高校大パニック』だとも言えるだろう。