◆少しレトロな雰囲気を楽しむドラマが増えているのかなとは思う

青木久美子さん
【青木久美子さん】撮影/秋山泰彦
小田香さん(以下、小田):家族の絆を描いた作品が私は好き。タン・ソンユンの『麻洋街(マーヤンジェ)へようこそ』『家族の名において』、あとは『それでも、家族~All is Well~』にすごくハマった。ほかにも、タイムスリップして母親と同級生になるというストーリーの『ママと同級生』とか。

結局、タイムスリップすることで、ひと昔前の時代が描けますよね。例えば韓国で『恋のスケッチ~応答せよ1988~』(2015年)が流行ったみたいな感じで、少しレトロな雰囲気を楽しむドラマが最近けっこう増えているのかなとは思う。

青木:『駆け抜けろ1996』も懐かしい感じがよかったですね。

小田:やっぱり『麻洋街(マーヤンジェ)へようこそ』もそうだけど、「人情味があって昔はよかったな」「あの頃はよかったな」って感覚を楽しむみたいな、そういう気持ちがあるのかなと。

青木:一方でラブコメは少し子どもっぽいよね。日本に入ってくるのがそうなのかな?

菊池昌彦さん(以下、菊池):ただ、今、ヒロインの職業が多様化しているというか。IT企業だったり、アニメ会社だったりとか、マンガ家を目指していたりとか、そういうヒロインが多い。恋愛の構図は変わらないんですけど、職業が多様化しているってのはありますね。最近はキャリア女子を主人公にした作品が本当に多いですよね。

小田:ここ最近の中国ドラマは、30代の女優が活躍していて、現代劇はキャリア女性ものが多いのかなって。ひところ韓国で流行った年下男子ものみたいなのが今ちょっと流行っていますよね。年下の男性が「癒し」みたいな。